リリース日をいつにするかなんて大した意味もないと思ってたのだけれど、いざリリースしようかという段階になってみるといきなりリリースしてしまうのもなんかストーリー性がなさすぎていかがなものか、という気がし始めたのでなんとなく意味のある日付を探し始めた。
8月4日はアメリカ記念日
意味のある日付、と考えると、やはり8月4日は割と人生で大きな節目を迎えた日だった。30年前の8月4日に僕と僕の母親、弟と妹の四人は広島を後にし、アメリカ合衆国にあるマサチューセッツ州へと向かったのだ。夏らしく晴れた日で、僕は当時のお気に入りのTシャツを着ていたような記憶がある。広島から新幹線で大阪へと向かい、関西空港からロサンゼルス行きの飛行機に乗り込んだような気がする。もしかしたらロスではなくサンフランシスコだったかも知れない。当時の僕にその違いはわからなかったけれど、到着したばかりのアメリカの空気に、というかすれ違う人たちの規格外の大きさに圧倒された記憶がある。初めてのアメリカは人工的だけどどこか生々しい不思議なニオイがした。
そして、飛行機の中でコンタクトレンズをなくして大騒ぎした挙句にサラダの中に落ちていたのを発見した。SKID ROWのセカンドアルバムをカセットウォークマンで聞きながら、自分が本当に英語が話せるようになるのか不安だった。ボストンのローガン空港に着いたら父親が迎えにきていて、空港のホテルで一泊した。ホテルのシャワーカーテンの使い方がわからなくて、バスルームの床を水浸しにした。1992年8月4日。うちの父親は当時46歳だった。
そして、当時15歳でピチピチの肌をしていたやせっぽちだった僕も次の誕生日で父親がアメリカに行った時と同じ年齢になる。そんなわけで、8月4日にリリースするというのがよかろう、という結論に至ったのだ。
そして、それに間に合うように手続きを済ませたと思っていたのだけれど、一部手違いがあり、やり直しになってしまったので、これだけ御託を並べておいて今この段階で僕ができることはリリースが無事に間に合うことを祈るだけだ。(笑)