和音の正体、あるいはフェルマータとバス停の関係性

いわきに越してきてからシェアオフィスで仕事をするようになったのだけれど、同じビルに図書館があるので、最近はめっきり本を買うことをせず、図書館で借りてきて読んでいる。

図書館のメリットはいろいろある。まず読み終わった本が溜まらない。そして、買ってまでは読まない本を気楽に読めるところもとても良い。読んでみたいけど、なんとなく内容が想像できるから2000円払ってまではなぁ、古本なら買ってもいいけどなぁ、という類の本がこれに該当する。新書となると古本になるまでに時間がかかるので、その間にすっかり忘れてしまう、というのが常だ。

最近は図書館の本の予約もネットでできるので、ちょっと前までは読みたい本をアマゾンのカートに入れておいたりしたのだけれど、最近は図書館で検索して、本があればポチっと予約している。そしてついつい借りすぎてしまうので、読み終わっていない本の返却期限という締切に常に追われている。w

悪魔の音程とフェルマータ

そんな感じで最近読んだ本に「和音の正体 – 和音の成り立ち、仕組み、進化の歴史」という音楽理論をできるだけ音楽用語を使わずに説明している本があった。

音楽理論に僕はさほど詳しいわけではないけれど、僕が中学生の頃から音楽理論好きの父親がコードの成り立ちや仕組みについての説明を頼んでもないのにしてくれたおかげで基礎的なことは理解できる。なので、まぁ、なんとなく知ってる話が半分、クラシックの領域でよく知らなかったことが半分で割と興味深く最後まで読めたのだけど、その中で面白かったのが悪魔の音程と呼ばれる三全音の話だった。トライトーンとも呼ばれる音の組み合わせで、人間が本能的に不快と感じる音で緊急地震速報にも使われている。こうやって社会において機能性を持つ和音が存在する、ということが新たな発見だった。

そして、フェルマータという譜面に出てくる記号があるのだけれど、そのイタリア語の意味は「長くそこに止まる」という意味で、日常的にはバス停という意味で使われている、という話が面白かった。

トライトーンの話とはちょっと違うけど、この動画のカエルの歌が和音の説明としては結構わかりやすかった。なんだこの重苦しいカエルw